なんだかコロナウイルスの騒ぎが大きくなって、いよいよ大変な状況になってきました。外出自粛で、ひたすら家で草を愛でている方も多いのではないでしょうか。
さて、本日はトウゲシバの増殖状況について、書いていこうと思います。
まず、当方では主にホソバトウゲシバと呼ばれるタイプを扱っております。 ホソバトウゲシバは名前の通り葉がやや細いことが特徴で、学名はHuperzia serrata var. serrataとなっています。他にヒロハトウゲシバf. interme、オニトウゲシバvar. longipetiolataがありますが、中間型や移行帯もあるため必ずしもどれかに該当するというわけではないです。
こちらで所持しているのは京都、岐阜、埼玉、千葉、台湾の個体です。どれも個体差がありコレクション性が高いです。しかし問題なのは増殖です。トウゲシバの胞子培養はあまり知られていません。基本的にはムカゴか挿し木しかないのです。挿し木に関してはトウゲシバは分岐が少ないため切ると枯れてしまうことが多々あります。つまり、実質的にはムカゴしかありません。
こちらがムカゴを撒いた直後の状態です。ムカゴは1mm程度で非常に小さく、扱いは少々大変です。
こちらは台湾採取のトウゲシバのムカゴを撒いて1年半後の現在の様子です。
非常に時間がかかりますね…
しかしこの方法で増殖を行っています。
野外採取個体が多く流通している本種ですが、当店では徐々に増殖個体にシフトしていければと思います。
上記の通りトウゲシバ増殖には非常に時間がかかるわけですが、不可能ではありません。
しかしいかんせん手間がかかります。一般の採取品トウゲシバの2~3倍での販売になるでしょう。まずは安定増殖、それから次に格安化です。
増殖品はこれから徐々に販売予定です。
増殖品とはいえ、産地情報はしっかり記録しております。ご安心下さい。
さまざまな植物の盗掘が問題視されている今、それら植物の増殖販売にシフトさせるため、当店が微力ながら貢献できればそれ以上うれしいことはありません。
これからも当店を何卒宜しくお願い致します。
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